お宮の命は燃え尽きてはゐませんでした。

25年前に御社殿を設計していただいた日本建築工藝設計事務所の松島社長さんが、再建のスタートとして当時の設計図の縮刷版を携へてお見舞ひにおいでになりました。そして、焼け残った柱に近づき足元の銅板を拾ひ上げて炭化した部分を削り取ると、柱の芯がしっかりと残ってをりました。「見てください。木は燃え尽きてはゐません。さぁ、この命を蘇らせて立派に再建いたしませう。」との激励。辛いことや悲しみに包まれやうとも芯となる魂をしっかり持たねばと覚悟新たにいたしました。